廃墟のような、崩れたもの・非日常的なものに美しさを感じたことはありませんか?
日常では想像できない、非日常的な崩壊の様子を表すときに使われる言葉を”退廃的”と言います。
人は、非日常な”退廃的美しさ”(退廃美)に惹かれることがあるようです。
この記事では、”退廃的な美しさ”とは何か、なぜ惹かれてしまうのかについて、退廃的の意味、類語などを知りながら探っていきます!
”退廃的”とは
「退」には”しりぞく”、「廃」には”古くなってすたれる”といった意味があり、その組み合わせから成り立っている言葉が”退廃(たいはい)”です。
”退廃的(たいはいてき)”とは、『風紀(社会生活での規律)、風潮(時代の傾向)などの健全さが崩壊し、荒れた様子』のことを言います。
少し難しい言葉ですので、イメージしやすいよう、類語についても見ていきます!
退廃的の類語
・不道徳的(ふどうとくてき)
道徳(人間が善悪をわきまえて正しく行動するためのルール)に反しているという様子
・堕落(だらく)
醜く、生活の規律が崩れ、落ちぶれる様子
・瓦解(がかい)
瓦が1枚崩れることで残りの瓦も崩れるように、一部の秩序、決まりなどが崩れることで、組織全体が機能を失うこと
・非日常的(ひにちじょうてき)
いつも通りの日常とは、かけ離れた異様さを感じる様子
”退廃的”をわかりやすく人で例えると、”ギャンブルにハマってしまい、借金の繰り返しでまともに生活のできていない人、破滅に向かっている人”、というようなイメージです。なんとなく想像していただけたでしょうか?
上記で例えたような”退廃的な人”には美しさを感じませんが、風景、芸術の退廃的なものには美しさがあり、人の心を惹きつけます。
次に退廃的な美しさについて解説していきます。
”退廃的な美しさ”と惹かれる理由
”退廃的な美しさ”とは
退廃的な美しさを一言で表した言葉が『退廃美(たいはいび)』です。
『退廃美』とは、鮮やか、明るいといった言葉からかけ離れており、どこか儚く、朽ちていくような美しさのことです。
そんな退廃的な美しさを感じられる例についてまとめてみました。
退廃的な美しさの例
・退廃的な場所
ラピュタに出てくる水中都市をご存知でしょうか?現実の世界ではありませんが、あのような退廃的光景(日常ではありえない儚い光景)には美しさを感じ、心惹かれるものがあります。
日本にも水中に沈んでいる街があります。
それは、北海道夕張市にある『シューパロ湖』です。元々、人の住んでいた街がダムの中に沈んでいる場所です。気になる方は、下記のリンクにアクセスしてみてください。
夕張市シューパロ湖リンク
https://www.city.yubari.lg.jp/kanko/miruasobutaiken/syuparoko.html
・退廃的な絵
ポーランドの画家、ズジスワフ・ベクシンスキーさんの絵は”退廃美”と言えます。画風も絶望、破損、廃退などをモチーフとし、残酷な美しさを表す独特なものです。
・映画『キャラクター』
SEKAI NO OWARIのFukaseさん、菅田将暉さんがW主演の映画で『キャラクター』という作品があります。少し恐ろしさを感じる映画ではありますが、そこには退廃的な美しさもあるような気がします。
退廃的な美しさに惹かれる理由
一度は、フィクション(日常では起こりえない)のドラマや映画にハマったこと、ありませんか?
人は、普段の生活では起こりえない、非日常に惹かれることがあります。
退廃的な美しさに惹かれるのもこれと同じです。
もちろん個人差はありますが、人は現実を超えた架空の世界観や、日常ではありえない光景・物語に惹かれてしまうことがあるようです。
まとめ
”退廃的な美しさ”とは、儚く崩壊した非日常的な美しさです。
もし、想像がつかない場合はぜひ、「シューパロ湖」「ズジスワフ・ベクシンスキー」「映画 キャラクター」で検索してみてください。
何に美しさを感じ、何に惹かれるかは人それぞれです。今回紹介した退廃的な美しさに惹かれる人もいれば、怖いと感じてしまう人もいると思います。
美しいものを見ると、いつもの日常を少し忘れることができ、リラックスできます。みなさんにもリラックスできるような美しさに出会って欲しいです(*^ – ^*)
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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